キタオウシュウサンショウウオ、トウホクサンショウウオ、クロサンショウウオの卵のうや幼生、成体の見つけ方。さらに捕獲と飼育もしよう!

サンショウウオ_ブログタイトル

こんです。

東北の春の生き物は、サンショウウオから始まります!
ヤマアカガエルな感じもしますが、今回はサンショウウオってことにしましょう。

3月中旬ころ、サンショウウオは産卵のため、池や小沢にやってきます。
観察には最高の時期です!

成体はほとんど春しか見つけられないよ!

成体は、産卵期以外の季節は森の落ち葉の下などに広く生活しています。
なので、普段はほぼ見つけられません。

すなわち、この時期を逃すと、次の年までなかなか観察できないのです。

今回はサンショウウオの生態を知って、卵のう、幼生、成体を見つけてみましょう!

今回の目標
サンショウウオがどこにいるかわかる
いつ見に行けばいいかわかる
卵のうや、幼生、成体を観察
気に入ったら飼ってみる

宮城県のサンショウウオについて

クロサンショウウオ正面顔

宮城県で見ることができるサンショウウオ3種を紹介します。

できるだけ自然度の高いところのほうがいっぱいいるよ!

キタオウシュウサンショウウオ

キタオウシュウサンショウウオは、もともとハコネサンショウウオ。
2012年の分類変更で5新種に分かれました。
そのうちの一つが、キタオウシュウサンショウウオです。

本やネット上の宮城県内の情報で、ハコネサンショウウオと書いているものは、現在の分類で基本的にはキタオウシュウサンショウウオなので、混乱しないでくださいね。
場所によっては、一部バンダイハコネサンショウウオがいます。

主に山地に生息。
日本産ではこのグループだけ、肺をもたず、皮ふ呼吸のみで生きています。
ここらへん、かわいいです。

幼生の顔は人面魚っぽいです。
あ、ここもかわいいポイント。

トウホクサンショウウオ

里山から山地まで広く分布し、わりとどこでも見られる。

キタオウシュウサンショウウオが流れが速いところのサンショウウオ。
クロサンショウウオが止水域。
そして、その間の水がゆる~くトロトロ流れているところに生息するのが、このトウホクサンショウウオです。

水がゆるく流れているところの落ち葉や石の裏側など、ぱっと目につかないところに卵のうがあります。
手で探ってみて「むにゅ」とした感触があれば、それが卵のうです。

トウホクサンショウウオとクロサンショウウオ成体の識別方法は、僕にはわかりません。
一般に、体のサイズや、体に対する手足の長さが違うようですが、僕は卵のうでのみ識別するようにしています。

卵のうは、 トウホクサンショウウオはコイル型、クロサンショウウオはアケビ型だよ

クロサンショウウオ

クロサンショウウオ成体

クロサンショウウオも里山から山地まで広く分布します。

キタオウシュウサンショウウオやトウホクサンショウウオと違い、止水域に産卵します。
山の中の、夏に干上がりそうな水たまりに大量の卵のうがあったりします。

もちろん池にも産卵しますが、池よりも大きい水たまりのような環境が好きです。

キタオウシュウサンショウウオの観察場所と時期

キタオウシュウサンショウウオ生息環境
ハコネサンショウウオ幼生

上は、キタオウシュウサンショウウオの幼生がすんでいるところと、幼生の写真。
幼生がいるので、産卵場所でもあるはず。

渓流や小沢の、伏流水があるようなところに産卵します。
幼生はクロサンショウウオやトウホクサンショウウオより流れがある所を好みます。
なので、幼生は扁平で人面魚のような顔をしていて、爪も発達しています。

幼生は渓流や小沢で、下流側にあみをかまえて、上流側の石を少し乱暴にひっくり返していくと捕れます。
変態して上陸するまで3年ほどかかるので、一年中捕れます。

キタオウシュウサンショウウオ成体
キタオウシュウサンショウウオ成体

僕はキタオウシュウサンショウウオの成体を、一度しか見たことがありません。
山形県最上町の湿った谷内を歩いている個体でした。
姿は他のサンショウウオと比べて断トツでかわいくて、スラッとして色もきれいです!
サンショウウオ界のアイドル。

もう一度会いたい!

トウホクサンショウウオの観察場所と時期

トウホクサンショウウオ産卵場所
トウホクサンショウウオ卵のう

ゆるやか~に水が流れる小沢や水路に産卵。
側溝や道わきの水がちょろちょろしているとこでも、卵のうがあったりします。

卵のうはコイル型。

産卵はクロサンショウウオと同じく3月上旬から4月上旬ぐらいまで。
ただ、トウホクサンショウウオは12月くらいから産卵している場所があったりして、クロサンショウウオより流動的です。

トウホクサンショウウオ幼生
トウホクサンショウウオ成体

産卵期の3月中旬あたりは、クロサンショウウオと同様に、卵のうがあるあたりに成体がいるので捕まえることができます。

成体の捕まえかたは、クロサンショウウオを同じく、ゆっくりと卵のうのしたを泥といっしょにすくうだけ。

幼生は秋までに変態して上陸します。
トウホクサンショウウオは洞窟など環境が悪いところでは、早春に幼生がいたりして、産卵時期がずれているのか、幼生時期が長いのかはわからないです。

ちなみに上の幼生の写真は、3月中旬に洞窟内にいた個体です。

幼生は卵のうがあった場所で、4月後半頃に網でガサガサやると捕れます。

サンショウウオ類の幼生は、小さくて、首のあたりに外鰓(がいさい)と呼ばれる器官がぴよぴよ出ています。
写真だと、前足のちょっと上あたりにぴよぴよ出ている部分です。

クロサンショウウオの観察場所と時期

クロサンショウウオ産卵環境
クロサンショウウオ卵のう

トウホクサンショウウオと異なり、止水域に産卵します。

大きめの水たまりや池などに、大量の卵のうが見られます。
深さがある池ではあまり見ないです。

卵のうはアケビ型。

池というよりも、大きめの水たまりのようなのが好きみたい。
特に、夏に干上がってしまうような水たまりが好きなんじゃないかな。

スリルを楽しみたいタイプ?

図鑑では各地の雪解けの時期と繁殖時期が同じと書いてますが、
宮城県だと、3月上旬に産卵がスタートして4月上旬くらいまで続きます。
3月中旬がピーク。

クロサンショウウオ卵のう下の成体
クロサンショウウオ成体

3月中旬あたりは、卵のうの下に成体が群がっていたりします。
基本的には雄で、夜に雌が産卵に来るのを待っています。

なので3月中旬に新しい卵のうを見つけられれば、成体も観察できる可能性は高いです。

新しい卵のうを見つけたら、そっとその下を泥ごと網ですくってみてください。
成体がいれば網に入ります。

水辺にはそっと近づくこと

4月中旬から下旬には幼生が出ています。
この時期なら卵のうの周りでガサガサやると簡単に捕れる
ので、観察したいひとや飼ってみたいひとには最高の季節。
温かくなってくると、行動範囲の広くなり、捕れなくなります。

クロサンショウウオは秋くらいまでには変態して上陸します。

飼育について

サンショウウオ幼生_飼育個体

トウホクサンショウウオとクロサンショウウオの飼育は簡単です。

僕は幼生が好きなので、幼生の時期に捕まえて飼い始めます。
入れ物はダイソーなどで手に入る、虫を入れるケースに水をいれれば大丈夫。
ブクブクは不要。

食欲は旺盛で、ホームセンターやペットショップの冷凍赤虫をガンガン食べます。
水が汚れない程度に、枝や水草を入れるのも、雰囲気が出てかもしれません。

幼生を正面からみると、外鰓(がいさい)もいい感じで目立ち、まさに”妖精”ですよ!

大きくなるにつれて外鰓が小さくなってきたら、上陸の準備です。
砂利や水苔で、ウミガメが砂浜に上陸するようなイメージで、水場と陸の両方を作って自然に上陸できる環境を作ります。

この頃になると体も大きくなってくるので、生きえさを混ぜるのもいいです。
生きえさは小さめのハニーワーム。
食べないときは、ピンセットで鼻先にもっていって食べさせます。

余力があれば、川でガサガサして、小さい川虫を捕まえて与えます。
川虫を食べてるときのほうが、目がイキイキしてますよ!

僕が難しいと思うのは、幼生から成体へ、水中生活から陸上生活の移行期です。
この時期なぜかまったくえさを食べなくなってしまったりするので、生きえさを混ぜたりして試行錯誤しながら頑張るしかないです。
気長にピンセットで与えましょう。

ここでえさを食べるようになってくれれば、もう大丈夫。
そのまま、陸上で飼えます。

キタオウシュウサンショウウオは他のサンショウウオと違い、水温をあまり高くしないように気をつけます。
そして、ぶくぶくは必要。
渓流のサンショウウオなので、水質の変化にもやや弱いです。
あとは基本的に他のサンショウウオと同じ飼い方で大丈夫!

サンショウウオ類は手間がかからず、しかもかわいいので、ぜひ挑戦してみてください。

持ち物

基本的には、網、長ぐつ、図鑑の3点セットで十分です。

網はホームセンターや釣具屋で売っている、安いもので大丈夫。
柄は長めのほうが捕まえやすいです。

長ぐつは折りたためて旅行にも使える、日本野鳥の会の長ぐつがおすすめ。
作りがしっかりしていて、長持ちします。
そして、最近は街ではいているひとも見かけるくらい、おしゃれです。

図鑑はやはり、山と渓谷社の図鑑が一番しっかりしています。
僕は2002年版からずっとこの図鑑です。

紙の図鑑なら、この両生類図鑑。
2021年2月に発売しました。
分類が現在最新のものを使用しているので、サンショウウオ類もばっちり!
種別の卵のう、幼生、成体を詳しく写真で説明してあります。

サンショウウオのまとめ

観察時期は3月中旬がベスト。
卵のうを見つけたら、その下をそっと網ですくってみましょう。
成体がいる可能性が高い。
卵のうがあったところに4月中旬~下旬頃にいくと幼生が見られます。
気に入ったら、飼ってみましょう!

 

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