船形山にセンサーカメラ(トレイルカメラ)を10か月設置して撮影された、テンのにおいづけ行動

こんにちは、こんです。
船形山にセンサーカメラを仕掛けて置いたら、興味深いテンの行動が見られたので報告します。

ほんとは冬季のオコジョ狙い
だったんだけどね

センサーカメラ設置状況

センサーカメラは船形山へ上る登山道で、三光の宮から北西へ延びる尾根の小ピーク近くに仕掛けました。
ブナ林のなかにネズコが多いエリア。

位置:N38°27’02.38” E140°38’45.14”
環境:ブナ・ネズコ林
標高:1180m
設置期間:2021年11月23日~2022年10月4日
設置方法:ネズコ幹に北側を向けて設置
場所選定理由:①登山者が少なそう ②オコジョが生息しそう

テンの繁殖スケジュール

テン属のすべての種において、着床遅延が見られます。
これは、交尾後に受精卵が着床しないまま子宮内で浮遊し、条件がそろってから着床するとるという生理機構。

着床遅延のメリットは、他のイタチ科の種よりも早期(春早く)に出産できること。
環境条件が厳しい冬までに、幼獣が狩りのスキルを高めることができます。
餌が限られる冬の生存率向上に寄与します。

交尾:7月中旬~8月中旬
着床遅延:8月中旬~2月
着床:3月
出産:4月~5月中旬
授乳・子育て:5月中旬~7月中旬

冬毛と夏毛

テン冬毛
4月14日冬毛
6月14日夏毛

観察された個体

撮影されているのは2個体か3個体。
メインで撮影されているのが「個体A」。
2個体だとすると6月24日だけが「個体B」なのかな。

夏毛と冬毛の比較をみるとわかりますが、テンは6月には夏毛になっています。
そう考えると、8月7日以降は別個体。
でも個体Aと同一個体なのか不明なので「個体A/C」とします。

写真があっても
個体識別は難しい

5月24日 個体A
5月25日 個体A
6月13日 個体A
6月21日 個体A
6月24日 個体B
6月30日 個体A
7月8日 個体A
8月5日 個体A
8月7日 個体A/C
8月22日 個体A/C
8月31日 個体A/C
10月1日 個体A/C

テンのフンをする姿

後で紹介する「においづけ行動」はフンをする姿とは違います。
参考までに載せました。

においづけ行動

においづけ行動は、画面手前と画面奥(地面からちょっと枝が出てる)の2か所で観察されました。

ごろごろを体をなすりつける行動は4回撮影されました。
画面手前は9月1日に2回、9月2日に1回。
画面奥は9月19日に1回です。

画面手前と奥でおしっこをするような行動が見られました。
意図してにおいとつけているものと思われます。
行動的にはオスだと思いますが、睾丸は確認できず。

この行動は10回撮影されました。
画面手前側では9月25日の1回。
画面奥では9月14日、25日2回、27日、28日2回、29日、10月1日、3日の計9回確認できました。

時期的に繁殖と関係する行動というよりは、テリトリーに関する行動でしょうか。
ちなみに、キツネやタヌキ、ハクビシン、ネズミ類も通過しましたが、匂いを嗅ぐ行動は見られず、同種にのみ有効な匂いのようです。

他に観察された動物

ニホンリス
ツキノワグマ
タヌキ
キツネ
テン
ハクビシン
コウモリsp.
カヤクグリ
キジバト

ニホンリス
ツキノワグマ
ハクビシン
カヤクグリ

今回使ったセンサーカメラと参考文献

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